診療の特徴
月経困難症・過多月経に対して
一人ひとりの発症の原因やライフスタイルに合わせて、以下のような治療薬を処方します。
LEP(low-dose estrogen progestin) : 低用量 エストロゲン・プロゲスチン
OC(Oral Contraceptives): 経口避妊薬
どちらも、E(エストロゲン)とP(プロゲステロン)の合剤ですが、日本では月経困難症や子宮内膜症の方に用いる薬剤をLEP、避妊を目的にして用いる薬剤をOCと呼んでいます。成分はほぼ同等です。排卵を抑えることによって、症状をやわらげます。
ジエノゲスト:プロゲスチン療法
GnRHアゴニスト(注射)・アンタゴニスト(内服)
どちらも通常半年以内の使用となります。
ミレーナ:子宮内システム(IUS:Intrauterine System)
ミレーナ52mgは、子宮の中に黄体ホルモン(レボノルゲストレル)を持続的に放出する子宮内システム(IUS:Intrauterine System)です。子宮内膜の増殖を抑え、内膜を薄い状態にして月経量を減少させるとともに、月経痛を軽くします。過多月経の治療薬として国内外のガイドラインで認められています。
無月経・月経不順・PMS・更年期障害に対して
一人ひとりの症状や体質、ライフスタイルに合わせて、ホルモン療法や漢方療法などを行います。
子宮頸部異形成に対して
子宮頸がんになる前段階の子宮頸部異形成には、2つの治療法があります。
レーザー蒸散術
子宮頸部を切らずに、CO2レーザーで異形成を焼灼・蒸散する方法です。円錐切除術と比べて身体への負担が少なく、副作用も起こりづらいというメリットがあります。円錐切除術と比べて再発率がやや高くなるデメリットもありますが、術後に妊娠を望む女性にはより有用な治療法です。
- 手術室で麻酔下に、約20-30分で行います。手術の翌朝、異常が無いことを確認して退院できます。
- 1泊2日入院で費用は約50,000円(保険適用3割負担の場合)程度です。
円錐切除術
子宮頸部を円錐状に切除します。異形成以外の正常な子宮部分は温存できるので、術後も妊娠が望めます。ただし、切除する部分が大きくなると、流産や早産、妊娠中の合併症のリスクがあることが知られています。
- 手術前日から4泊5日の入院が必要です。
婦人科良性腫瘍 (子宮筋腫、良性卵巣腫瘍、子宮内膜症など)に対して
腹腔鏡下手術
腹腔鏡下手術は、傷が小さく体に負担が少ない、入院期間が短い、早期に社会復帰できるなどのメリットがあります。当科では、日本産科婦人科内視鏡学会の技術認定医が在籍し、安全かつ確実な手術に努めています。
避妊・性感染症に対して
相談・検査・治療を行います。お悩みの方、症状がある方は、早めにご相談ください。
遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)に対して
当院では、乳がん・卵巣がんの「遺伝相談外来」を開設しています。詳しくは下記のページからご確認ください。