乳腺診療について
検 査
乳腺専門病院として、一人ひとりに合った検診を実践します。
1973年に九州初のマンモグラフィを導入して以来、博愛会は乳がん治療の分野で50年以上の実績を積み重ねてきました。
精度の高い検診を安心して受けられるように、マンモグラフィ撮影認定技師A評価を取得した女性技師が検査を担当し、日本医学放射線学会認定の放射線診断専門医が正確な読影と診断を行っています。
また当院では、検診結果として乳腺タイプ(高濃度乳房など4タイプ)をお知らせしています。乳腺濃度が高い方は、マンモグラフィのみの乳がん検診では判定が難しい場合があるからです。
乳腺濃度が高い高濃度乳房の方は、超音波検査との併用が有用とされています。超音波検査はしこりを調べる検査でマンモグラフィと併用することで検出率の高い検査が期待できます。当院では国内で初めて、しこりの形状や血流情報だけでなく、「硬さ」を画像化・数値化することができるシーメンス社製ハイエンド超音波画像診断装置を導入しています。
乳がんを疑う病変に対しては、乳腺組織に合わせ、マンモトーム生検・MRIガイド下生検を実施しています。
乳がん検診
※相良病院附属ブレストセンターは、相良病院5階に移転しました。
乳がんについて
国立がん研究センター「がん情報サービス」は、がんについて信頼できる、最新の正しい情報をわかりやすく紹介しているウェブサイトです。乳がんについても、基礎知識から、検査・治療・療養・臨床試験にいたるまで、必要な情報が網羅的に掲載されています。下記のバナーからご確認ください。
手術
こころとからだに負担の少ない手術を目指しています。
2023年の乳がん手術症例数は868例。
乳がんの標準手術とされる乳房温存術は、当院の手術の約6割を占め高い温存率を保っています。乳房全摘術が必要な方は、乳腺外科医と形成外科医の連携による乳房再建が可能で、多職種がチームとなり、患者さんの心と身体の負担軽減に努めています。
また、放射線診断専門医が手術前の正確な画像診断を、病理専門医がセンチネルリンパ節生検や断端検索などの術中迅速検査を正確に行うことで、乳腺外科医ははじめて患者さんに最善の手術を行うことが出来ます。この結果、切除部位を最小限に抑え、乳房の整容性を保つことが可能となり、リンパ浮腫などの合併症も軽減できます。
このように当院では、経験豊富な乳腺外科・形成外科・病理診断科・放射線科・麻酔科の各医師がしっかりと連携し、根治性と整容性を両立できる体制が整えられています。
術前・術後治療
オーダーメイドの乳がん治療に取り組んでいます。
当院では、科学的根拠に基づく治療を基本とし、乳がんの進行度や個性、さらには患者さん個々の考え方や社会背景まで踏まえた個別化治療を提案しています。
薬物療法
薬物療法では、病理診断科・腫瘍内科の正確な診断により、がんの性質や特徴に応じて最も効果が期待でき、なるべく不要な副作用がないような薬剤を選択しています。また日常生活を継続しながら、外来で安全かつ安心して薬物療法を受けられるように「化学療法センター」を開設しています。
がん化学療法レジメン
放射線治療
乳がんは放射線の感受性が高く、放射線治療が効果的です。さがらパース通りクリニックにある「放射線治療センター」には、ピンポイント照射可能な先進の放射線治療装置を導入。乳がんの術後の再発予防や症状の緩和などに大きな効果を発揮しています。
診断時からの緩和ケア
緩和ケアにおいては、乳腺科と緩和ケア科が連携し、治療の早い段階から身体的・精神的な苦痛をやわらげる治療を取り入れています。このように当院ではあらゆる治療段階において、医師・看護師・薬剤師をはじめとする経験豊かな多職種のスタッフがチーム力で患者さんをサポートしています。
転移・再発時の治療
万が一、転移・再発した場合も、さまざまな治療の選択肢があります。ほとんどの場合は、できるだけ長く生活の質を保ちながら、病気の進行を抑えることを目的として、内分泌療法(ホルモン療法)、分子標的薬(ハーセプチン)、化学療法などの薬物療法を主とした治療を行います。
痛み等の症状がある場合は、緩和ケア医が痛みをやわらげる治療を行い、症状の緩和を目的に手術や放射線治療を提案する場合もあります。
当院では患者さん一人ひとりに乳がん専門医と緩和ケア医がつき、ご希望があれば心療内科医が連携して治療を行います。また乳がん看護認定看護師やソーシャルワーカーが協力し、患者さんのご希望に沿う治療・療養環境を整えるお手伝いをいたします。
専門外来
患者さんの治療の選択肢を広げ、QOL(生活の質)を高めるため、乳腺診療に特化した専門外来を設けています。
乳房再建外来(形成外科)
サバイバーシップ支援
当院では、ライフステージに応じた診療・ケアにも力を入れています。例えば、乳がん治療の中には将来の妊娠・出産に影響を与えるものがあります。そのため、早期から今後の妊娠・出産に関するご希望をうかがい、必要に応じて生殖医療を専門とする医療機関と連携して治療に臨んでいます。
その他にも、働く世代にある皆様に治療と就労を両立できるような支援を提供したり、幼いお子さんを持つ患者さんに母子双方へのケアを提供したり、個別のニーズに応じた診療・ケアが行えるよう努めています。39歳以下で乳がんの診断を受けた患者さんを対象とした患者会も定期的に開催しています。
当法人の乳がんサバイバーシップを支える体制・プログラムについては、下記のページからご確認いただけます。
関連リンク
ご予約・お問い合わせ
099-224-0489(博愛会 外来予約センター)
受付時間 月~金曜 8:30~17:00
土曜 8:30~12:00
- 専門外来のご予約・お問い合わせは、それぞれのページをご確認ください。
乳がん検診 予約外受診について
相良病院5階 ブレストセンターでは、下記の時間に限り予約外受診を受け付けております。
乳がん検診 予約外受診 受付時間
・月~金曜 9:00~10:30/13:00~14:30
・土曜 9:00~10:30
- 相良病院1階で受付後、5階ブレストセンターへお越しください。
- ご案内はご予約の方を優先させていただきます。あらかじめご了承ください。