治療方法
高精度な外照射療法、質の高い内用療法を両立しています。
放射線治療には、体の外から放射線をあてる「外照射療法」と、体の中に放射線の出る物質を入れ、中から放射線をあてる「内用療法」があります。
外照射療法
1 乳がん手術後の補助療法としての照射
放射線治療を行うと、乳房温存術後の乳房内や乳房切除術後の胸壁内における再発を3分の1程度に減少させる効果があると言われています。病状により腋窩や鎖骨周囲のリンパ節領域への照射を行う場合もあります。
【対象となる方】乳房温存術後の方、乳房切除術後の方
乳がんの放射線治療を受ける方へ
さがらパース通りクリニック 放射線治療センターが監修したパンフレットに、乳がんに対する術後放射線治療の基礎知識や治療の流れ、よくある質問への回答などが分かりやすくまとめられています。ぜひご一読ください。
2 がんの病巣による諸症状の緩和・予防を目的とした放射線療法
がんの経過の中で、病巣による痛みなどの症状により生活の質が低下することがあります。放射線療法はそれらの症状をやわらげるとともに、予防にも大きな力を発揮します。
【対象となる症状】
- 疼痛(骨転移・病巣の神経をはじめとした周囲への浸潤)
- 脳・髄膜・脊椎転移による中枢神経症状、脊髄症状など
- 狭窄や閉塞(気管・咽頭・食道・上大静脈など)
- 出血(皮膚軟部組織や泌尿器・生殖器病変によるものなど)
- 皮膚病変に伴う出血や浸出液
- 上記以外にもさまざまな症状に適応があります。主治医の先生を通じてご相談ください。
3 乳がん以外の悪性腫瘍に対する放射線療法
前立腺がんの患者さんを対象に、2019年3月より「強度変調回転放射線治療(Volumetric Modulated Arc Therapy: VMAT)」を用いた強度変調放射線治療を開始しました。今後はその他のがんへの適応拡大も視野に入れています。
4 甲状腺眼症などの良性疾患に対する治療
まずは主治医の先生を通じてご相談ください。
外照射療法 治療の流れ
1)診察
病理結果や検査結果、患者さんの身体の状態、生活などを考慮して、一人ひとりに合った治療方法を提案・決定していきます。治療を受けていただくメリット(期待・予想される効果)、デメリット(予想される副作用)についても丁寧に説明いたします。
2)治療計画
CTを用いて適切な照射範囲を決定し、位置決めを行います。
3)治療(毎日の照射)
診療台に横になり、照射を受けます。1日1回、照射時間はわずか数分間です。治療は平日に行い、土日・祝日はお休みになります。
4)診察(経過観察)
週1回、医師による診察があります。照射する部位の皮膚の変化や採血など、全身のチェックを行います。診察日以外でも体調に変化がある場合は遠慮なくお申し出ください。
治療中、治療後の身体の変化について
放射線治療を開始して2~3週間ほど経つと、照射部位の皮膚に日焼けのような変化が出てきます。この皮膚の変化は数週間~数カ月で治まりますが、皮膚の色素沈着や乾燥、乳房の軟化や変形などが残る場合があります。
また、倦怠感があったり、照射を行う部位によって特有の副作用が生じることもあります。こうした変化については、生活上の注意点なども含めて、診察で分かりやすく説明します。
内用療法
放射線ヨウ素内用療法(131l)
- 甲状腺がんの術後の再発予防治療(アブレーション、アジュバント)
- 甲状腺がんの再発・転移に対する治療
- バセドウ病やプランマー病の治療
去勢抵抗性前立腺がんの骨転移に対する治療(223Ra)
内分泌疾患をはじめとする各種の核医学検査
副腎シンチグラフィ、副甲状腺シンチグラフィ、動態腎シンチグラフィなど、日本核医学会専門医が担当し、各種の核医学検査を行っております。
主治医の先生へ
上記の治療・検査をご検討される場合は、ご遠慮なくお問い合わせください。相談のみでも承ります。
治療・検査のご相談・お問い合わせ
さがらパース通りクリニック 放射線治療科
099-239-5255
099-239-5266
受付時間:月~金曜 9:00~17:30