オリゴ転移に対する治療
オリゴ転移に対する高精度放射線治療を開始しました。
通常、転移がんは全身にがんが広がった状態と考えられるため、全身療法(化学療法やホルモン療法)が行われます。
一方、転移がんの患者さんの中には『広い範囲で全身転移をする性質が弱く、少数個のみの転移しか存在しない状態』の方がいると考えられています。こういった状態は広範囲に転移した状態と転移のない限局したがんの中間の状態とみなされ、「オリゴ転移(オリゴメタスタシス)」と呼ばれています。一般には転移巣が1~5個程度のみ存在する状態とされています。
オリゴ転移は、その転移病巣局所の根治的制御を目指した治療(放射線治療や手術)を行うことにより、生存期間や無治療期間の延長を期待できることが報告されています。
根治的制御を目的とした放射線治療では、病巣に対して比較的多い線量の照射が必要となりますが、一方では病巣周囲の正常臓器への副作用が問題となります。その解決手段として、体幹部定位放射線治療(SBRT)や強度変調放射線治療(IMRT)に代表される高精度放射線治療が重要な役割を果たします。
当院では、2つの放射線外照射治療装置を駆使して、リンパ節や骨のオリゴ転移病変に対する根治的制御を目的とした高精度放射線治療を開始しています。また、肺や肝臓をはじめとした他の部位の転移病巣に対する治療についても開始する準備を進めています。
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さがらパース通りクリニック 放射線治療科
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