糖尿病・内分泌内科
血糖コントロールを改善し、
日常生活やがんの治療をサポートします。
乳がんの治療中は手術や化学療法の影響で血糖値が不安定になりやすく、食欲低下や味覚障害による嗜好の変化などが現れることがあります。また糖尿病を合併している乳がん患者さんは、予後の改善のために適切な糖尿病治療を行う必要があります。
そこで当院では、乳がんと糖尿病、どちらの治療もスムーズに進められるように、糖尿病・内分泌内科を開設しました。
糖尿病の治療には、食事療法、運動療法、薬物療法があり、薬物療法には内服治療やインスリンなどの注射薬による治療があります。当院では、糖尿病専門医が患者さんのQOLを大切にしながら、一人ひとりの糖尿病の状態、乳がん等の他の病気の治療内容、生活環境等に合わせて治療を組み立てます。
また、乳腺・甲状腺・緩和ケア科をはじめとした各科と連携し、ホルモン療法に伴う脂肪肝、脂質代謝異常の治療や、下垂体、副腎、副甲状腺などの内分泌疾患の診断・治療も行っています。
対象となる症状・疾患
- 糖尿病が疑われる方の二次検診
- 1型・2型糖尿病で、血糖コントロール不良の女性の方
- 下垂体、副腎、副甲状腺などの内分泌疾患
- ※男性患者さんは、当院の乳腺・甲状腺・緩和ケア科を受診されている方に限り、診療を行っております。
糖尿病と乳がんの発症リスクについて
糖尿病では、高インスリン血症、高血糖によって、がんの発症リスクが高くなる可能性が以前から指摘されており、乳がんの発症リスクとの関連も注目されています。糖尿病と乳がん発症リスクの関連については非常に多くの研究報告がなされていて、糖尿病の方は糖尿病ではない方と比べて、おおよそ1.2~1.3倍の乳がん発症率であるとされています。
糖尿病の方の乳がん発症リスクが高いことはほぼ確実です。糖尿病と診断されている方または治療中の方は、定期的に乳がん検診を受けるようにしましょう。
- 出典:日本乳癌学会「患者さんのための乳癌診療ガイドライン2023年版」https://jbcs.xsrv.jp/guideline/p2023/gindex/100-2/q62/#a9/
糖尿病の教育入院について
血糖コントロールがうまくいっていない方を対象として、糖尿病治療の調整と病気への理解を深めるため、教育入院を行っています。
約2週間の教育入院では、個々に合わせた治療を進めるとともに、糖尿病の治療に必要な知識の習得にも力を入れています。糖尿病専門医、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、理学療法士が患者さん一人ひとりに合った食事・運動・薬物療法などを見出し、継続できるように、きめ細やかな個人指導を実践します。
専門家チームによる治療とサポートで血糖コントロールを改善し、合併症の出現・進行を予防しながら、日常生活の質を維持することを目指します。
病診連携の取り組み
当院では、糖尿病教育入院をはじめ、血糖コントロールが困難な方の教育や合併症の評価等を行い、病状が安定した場合は連携するクリニック等へ通院していただく病診連携を重視しています。二次検診等、各種検査にも対応いたします。
ご予約・お問い合わせ
099-224-0489(博愛会 外来予約センター)
受付時間 月~金曜 8:30~17:00
土曜 8:30~12:00
医療機関の方へ
医療機関からのご紹介・お問い合わせは、地域連携室へお願いいたします。
099‐216‐3360(月曜~金曜 9:00~17:30)
099‐219‐3578