がん治療中は口の粘膜が荒れたり、口内炎、味覚異常、ドライマウス、顎骨の炎症などのトラブルが起こりやすく、悪化すると、がんの治療自体を延期したり、中断せざるを得ない場合があります。
特に化学療法中は、多くの患者さんが口腔内のトラブルを経験します。
こうしたお口の中のトラブルの予防や治療を行い、安心・安全にがん治療を続けることができるように、がん治療の支持療法としての口腔ケアを提供する歯科口腔外科を2020年4月に新設しました。
歯科口腔外科では、院内の各診療科やかかりつけの歯科医院と連携し、入院・治療前から口腔トラブル予防のための診療を開始します。
周術期の合併症を予防し、術後のセルフケアを容易にするため、入院中にプラークフリー法(歯垢の完全除去)を実施しているのも特徴のひとつです。
このように徹底したサポート体制で、口腔内に関わる苦痛の軽減と療養生活の質の維持向上に努めます。
外来センターでは、化学療法や放射線治療で通院中の方に対する治療を行い、緩和ケア病棟に入院中の方には、QOL向上のためのお口のチェックや義歯のケアなども行います。
歯科衛生士によるセルフケアの指導にも取り組んでおりますので、がん治療中のお口の中や歯に関するトラブル、心配事がある場合には、お気軽にご相談ください。
相良病院、さがらパース通りクリニックでは、入院、手術、がん治療を予定されている患者さんへ歯科受診のご案内を行っております。詳細は、下記のPDFファイルをダウンロードの上、ご確認ください。
がん治療の影響を受けやすい口腔粘膜は、患者さんご自身によるセルフケアが大切です。当院では入院患者さんを対象とした口腔ケア教室を定期的に開催しています。ぜひご参加ください。